バイク業者オークションとは

　オークションと聞くと、いわゆる「ヤフーオークション」を思い浮かべる人が多いと思います。

しかし、実はもっと古くから、身近に、生活に密着する形でオークションが存在します。それは何かと思いますか？　ズバリ言いますと、鮮魚や野菜、食肉や花などの卸売市場です。

これは全国に多数存在し、活発に競り（セリ）が繰り広げられています。最近では、生産者とスーパーが直接取引することで、卸売市場を経由しない商品も増えてきましたが、まだまだ多くの食品等が卸売市場を経由して取引されています。

逆に言うと、卸売市場を経由しない食品等をまったく口にしない日はないとも言えるでしょう。

そして、バイク業界においても、実は卸売市場が存在します。これは、中古バイクオークションと呼ばれるもので、全国に約10箇所ほど存在します。業界最大手は、「BDS」という社名のオークション会場運営会社です。

また、人工衛星を使った遠隔オークションの先駆者である「オークネット」や、四輪自動車オークションの最大手であるUSSと業務提携している「JBA」、バイク業者が共同出資して運営する「組合系」のオークション会場もあります。

もともとは、二輪も四輪も組合系のオークションが発祥のルーツですが、近年では、オークションの分野にもIT化が急速に進み、前述したBDSやオークネット、JBAのような、資本力に物を言わせた「企業系」と呼ばれるオークションが台頭しています。

中古バイクオークション会場の「お客様」は、会員となっているバイク関連業者です。バイク関連業者とは、バイク販売店や買取専門業者、そして輸出業者などのことで、入会するには、バイクの古物商許可証の取得のほか、保証金や連帯保証人の用意など、いくつかのハードルがあります。

原則として、会員以外の者は会場内に立ち入ることが禁止されています。会員は自分の意思で「出品」や「落札」をすることができます。

もともとオークションとは、前述したようにバイク業者の共同出資がルーツというぐらいですから、業界内には小規模零細規模のショップが多く、以前ですと彼らが販売時に下取りしたバイクが多数出品されていました。

しかし最近では大手バイク買取業者の台頭によって、小規模零細規模のショップによる出品台数は減少し、代わりに大手バイク買取業者による大口出品が増えています。中には、出品台数の半数以上が大手バイク買取業者による出品という会場も存在するようです。

このような特徴を持つ中古バイクオークションですが、前述したように会員以外の者の立ち入りは禁止されています。中にはユーザーを同伴する不届きな業者も存在しますが、原則としてこれはルール違反です。

もし、バイクオークションでバイクを売ってみたいという人は、「オークション代行します」と標榜しているバイクショップに相談してみてください。

バイクの落札代金からオークション会場側に支払う手数料や輸送費、そしてショップの儲けを引いた額を、売却代金として受け取ることができます。

⇒ バイクを高く売る方法１ページで解説！

バイクを高く売るためにやること

※人気車・不人気車・輸入車・事故車・故障車・不動車など、すべてのバイクに価値がありますので、一度買取査定をとってみましょう！

オートオークションは中古バイク査定の基準に！

中古車の流通制度が現在ほど整っていない以前、中古バイクの売買は個人間が主でした。しかし中古車に買取業務が生まれ、さらに業者によるオートオークションが活発化すると、同調して中古バイクにも新たな流通制度が構築されました。

その主役となっているのが、オートオークションです。すでに中古車ではオートオークションが行われていたので、既存の会場を使えることから、中古バイクの流通でも一気に広まりました。

現在、中古バイクの流通に対する公的機関としては、買取業者が共同して創設した一般財団法人の中古二輪自動車流通協会があり、中古バイクの買取に対して一定のガイダンスを設けるなどの活動を行っているものの、中古バイクの適正価格を決める機関はありません。

中古バイクの査定や販売価格は各店舗が独自で行っており、その基準となるのがオートオークションにおける落札価格となっています。したがってオートオークションに参加する中古バイクショップほど、適正価格における買取と販売を行っている、といえます。

オートオークションの草分け的存在がBDS！

現在、バイクのオートオークション開催で最大の規模を誇っているのが、前述してあるように「BDS」です。1983年に創業、独自に中古査定表を作成して「中古車市場価格統計速報」を創刊するなど、早くから中古バイクの流通に取り組んでいました。

1985年には自社営業所でバイクのオートオークションを開始、関東と関西で会場を設け、1988年には赤外線方式によるコンピューターオークションシステム、BHPを導入するなど、中古バイクのオートオークションでは草分け的存在となっています。

現在、BDSは自動車のオートオークション開催企業の最大手、USSと業務提携をしており、USSはBDSに30％の資本出資を行っています。

USSは全国に18ヶ所の会場を持っているので、これらを利用できることがBDSの大きなメリットであり、また中古バイクのオートオークションにおける最大手となった原動力です。

ただし、どれほど会場が広く開催回数が多くても、出品するバイク数が少ないと、参加業者にとってメリットはありません。そこでBDSが新たに業務提携を結んだのが、買取専門店のバイク王です。

バイク王はUSSと同じく30％の資本出資を行い、さらに出品台数で業務支援を行っており、BDSが開催するオートオークションのうち、約80％はバイク王の出品といわれています。

中古バイクの開催企業では、他にJBA(シャパンバイクオークション)やアライオートオークションなどが有名です。

バイクを高く売るためにやること

※人気車・不人気車・輸入車・事故車・故障車・不動車など、すべてのバイクに価値がありますので、一度買取査定をとってみましょう！