事故車と不動車の定義の違い

バイクの世界において、時おり耳にするけれども、意外と分かりにくい用語が、「事故車」と「不動車」です。事故車とは、実は定義が2つあります。

事故現状車

1つは、事故現状車です。事故現状車とは、衝突や転倒などの事故によって、バイクが破損している状態のことを言います。

ただし、たとえばいわゆる「立ちごけ」をして、バックミラーが破損してしまったり、燃料タンクがへこんだといった程度のバイクは、事故現状車とは呼びません。

事故現状車になる・ならないの判定は、見る人の主観によっても左右されますので、そのボーダーライン上にあるバイクの判定は、極めて難しいものですが、一般的には、衝突や転倒によって、複数の箇所が破損しており、なおかつ正常走行ができないようなダメージを負っているような場合を指すようです。

修復歴車

事故車の定義の2つ目は、修復歴車のことです。

事故によってフレームが曲がるなど、正常走行を妨げるようなダメージを受けた経験があり、修理を施すことでそういったダメージの状況が改善されているバイクのことを指します。

修復歴車の基準や見分け方は、バイクの業界団体や中古バイクオークションが定めた定義がありますが、バイクショップの店員や買取業者の査定スタッフですら、修復歴をきちんと見分けられないという事例が存在するほどですから、一般ユーザーが見分けるには、非常にハードルが高いと言えます。

不動車

一方、不動車とは、文字通り「動かなくなったバイク」のことを指します。

この場合の動かないという要因は、衝突や転倒等による事故ではなく、長期間の放置によるエンジン内部やサスペンションなどの可動部分の固着、そして各部の腐食によって、正常な走行ができなくなったというものが中心となります。

単にバッテリーが上がっているだけでは不動車とは呼びません。

事故現状車と不動車の、売却時における留意点ですが、事故現状車の場合、破損個所を把握し、どのぐらいの修理費用が掛かるかを逆算して査定価格の計算が行われるのが普通です。

また、不動車の場合、外観が錆だらけというような場合を除き、事故現状車と比べると、見た目は特に破損しておらず、今にも動きだしそうという、外観上は比較的程度がよいものもあります。

しかし、事故の修理費用をどれぐらい見込むのかは業者によって異なりますし、なぜ動かなくなったのかの見極めを、短時間の査定作業で判断するのが難しい場合があるため、いずれも査定価格をつけづらいケースが見受けられます。

このことは、裏を返せば、査定する業者によって、提示する査定額にかなりのバラツキが出るということを意味します。

ですから、1社の査定だけで決めてしまわずに、必ず複数の業者に見積もりを出してもらうようにしましょう。

バイクを高く売るためにやること

※人気車・不人気車・輸入車・事故車・故障車・不動車など、すべてのバイクに価値がありますので、一度買取査定をとってみましょう！

不動車なら買取で高く売れる可能性がある！

不動車は確かに事故車よりも高く売れる可能性はありますが、その状態によっては廃車処理以外に方法がない場合もあります。

不動車の現状をしっかりと調べ、買取価格がつく状態であることを確かめてください。

買取業者も商売なので、まったく利益を生み出さないバイクに対して買取価格をつけたり無料引き取りを行なったりしません。

不動車でも修理で再販可能になるか、たとえ修理できなくても再利用可能なパーツがあれば利益が出るので買い取る可能性があります。

予め、売却対象の不動車の状態を調べておけば、買取業者の提示額に対して適正価格を引き出すことができます。

経年劣化の不動車は放置状態によって、その程度が大きく異なります。屋内であればバッテリー交換やスパークプラグ交換、ガソリンやオイルの入れ替えで動くこともあり、不動車でも意外に高値で売却できます。

屋外の長期放置による不動車は買取価格期待薄！

しかし屋外では雨ざらしになるので劣化が激しくなります。

もっとも深刻なのはサビで、タンク回りからフレーム、フロントフォークやサスペンションなどあらゆる箇所に発生します。

また雨ざらしだと必ずシートの損傷が激しくなって使い物にならなくなります。加えてほとんどの野外放置バイクはパンクをしています。

さらにフロントフォークの可動部分に雨水が侵入すると動かさないだけに固着することが多く、こうなるとフロントフォークをフレームから外して分解掃除後に再装着するか交換しか修理方法がありません。

これらを修理した時の費用を買取業者は計算、それでも利益が出るようであれば買取価格をつけますが、再利用可能なパーツを在庫として取っておく程度と判断した時は買取価格はほとんどつかないと考えた方が賢明です。

ただし、全ての買取業者が買取価格をつけないとは限りません。たとえ部品取り用としても在庫に同じ車種を抱えて修理をすれば高く販売できる状況の業者であれば、買い取っても利益が出るので相応の買取額を提示することがあります。

また大手買取業者は独自の流通ルートや需要を抱えているので、そのニーズにマッチした不動車であれば買値がつく可能性は十分にあります。

そのためにもオンライン一括査定を利用し、不動車であっても複数業者に査定依頼を行なってください。

バイクを高く売るためにやること

※人気車・不人気車・輸入車・事故車・故障車・不動車など、すべてのバイクに価値がありますので、一度買取査定をとってみましょう！